いま 風を感じて



私を護る、安らぎの城壁だと思っていたら


外界を遮る壁だった


足元を護る、優しい芝だと思っていたら


足首に絡みつく 壁からの蔦だった


そう気づいただけで


そのすべてが消え去った



風を感じ


あたたかな地面を


裸足で歩く


向こうで手を振って私を呼ぶ


自由な仲間の声が


聞こえる